2024/03/25 19:47

こんにちは


今回は2024 Summer Dropとしてリリースする商品のご紹介をさせていただきます。


テーマを分けて2つ記事を書いたので、お時間のある方は目を通していただけると嬉しいです。


その中でも今回は「染め」についてフォーカスを当ててご紹介していきたいと思います。


さて、まずは今回のラインナップの中でもキーになるのが染めのアイテムです。

お願いしたのは地元の友人であり、以前にもAfter Winterのアイテムの染めをお願いしたことがある

https://www.instagram.com/somekodama/に染めてもらいました。

ライフワークとして染めの活動を行いながら、個展を開いたり幼馴染のバンドのグッズを染めたりと

周りの仲間達の活動にも染めを落とし込み、幅広く活動しています。

そんな彼と初めて会ったのは18歳くらいの頃だった気がします。

同い年で共通の友人が多く、横のつながりで自然と友達になっていました。

その時はお互い大学生になりたてで、洋服や染めを仕事にするなんて思ってもなかったのですが、

気づいたら一緒に物作りをするようになっていました。

3年ほど前にもAfter WinterのTシャツを染めてもらったことがありましたが、その時も彼に染めをお願いしました。

彼が行うのは、草木染めといって自然の草木を染料として煮出して染色する方法です。

草木染めの歴史はとても古く、日本では縄文時代から草木染めは行われていたと言います。

簡単に言えば、道に生えている雑草でも染料にして布や糸を染めることができるいうことです。

今回染めたアイテムはTシャツとトートバッグ2型です。

カラー展開はCoralのピンクとLeafのグリーンの2色、それぞれのカラーについて解説していきます。

はじめに、Coralのカラーについてです。

染料となっているのはラックという介殻虫です。

木に寄生する介殻虫の仲間の一つで、食用の着色料としても使用されます。

このラックを乾燥させ、赤い染液をエタノールで抽出し染色を行います。

インドやネパール、タイなどで採集され、日本では奈良時代に薬や染料として伝来し、法隆寺や正倉院等の染織に紫鉱染の色が多数残る歴史の深い染料です。



もう一色、Leafのカラーは藍の乾燥葉と刈安(カリヤス)を染料にしています。

藍は飛鳥時代に中国から渡来し広く栽培され、古くから青を染める染料として用いられました。

江戸の街は藍の街だったと言われるほど日本では親しまれていたようです。

昔は全国的に栽培されていましたが、現在ではほとんどが徳島県で栽培され、徳島県の特産物の一つとなっています。

刈安は、本州中部の山地に生える多年草です。

刈安の色は黄色で、今回のLeafカラーは藍染めで青を出した後に刈安で黄色を入れてグリーンになっています。

見た目はススキによく似ていますが小さく、古くから茎葉を煮出して染色が行われていた植物です。

諸説ありますが「刈りやすい」の意味でそのまま刈安という名前が付いたとと言われています。



そんな草木染めの魅力は、天然染料ならではの色の深みにあると思います。

化学染料では表現できない手仕事による染色は、色の染まり方がそれぞれ異なり、一つとして同じ染まり方をしているものはありません。

意図せずできるムラや濃淡など、独特の色味や風合い

天候や湿度、時間帯、着用による汗や皮脂によっても色の見え方が変化していくのが草木染めの魅力です。

また、環境にやさしい点も魅力の一つです。

化学染料は染色過程でクロムという薬品を使用します。その染色排水に、クロムが流出される恐れがあります。

この排水が海や川に流出すると水質汚染につながり自然の生態系を壊す可能性があります。

一方で、草木染めは染料が自然の草木なので、染色過程で排出された水が川や海に流れても水質汚染につながる恐れがありません。

また、染料も玉ねぎやアボカドの皮、コーヒーの粉など、普段はゴミとして捨ててしまうものも立派な染料に

なり、手持ちのいらないTシャツやトートバッグも染めるだけで特別なアイテムに生まれ変わります。

サステナブルと親和性が高いことも草木染めの強みです。

そんな草木染めによって出来上がった思いのこもったアイテムたちです。

1点もののアイテムを使っていくうちに、さらに自分だけの色になっていき、自然の色合いを楽しみながら

愛着の湧くアイテムになってもらえることを願っています。

長々と書き綴りましたが、今回は染めについて皆さんにご紹介をしました。

少しでも草木染めについて、どんな過程を経て今回の商品ができたのか知っていただけたら嬉しいです。

また、今回お願いしたもの以外にも素敵な染め物がたくさんありますので、

木霊https://www.instagram.com/somekodama/のインスタもぜひチェックしてみてください。

次の記事では、各商品のご紹介をしていきます。




After Winter 2024 Summer Drop
・受注受付期間
 3月22日(金)〜3月31日(金)20時まで
・お届け予定
 5月中旬